はじめに
今回の記事は、再びZガンダムに戻り「HGUC 052 マラサイ 1/144スケールキット」のガンプラ素組みレビューです。
マラサイといえば、本来はエゥーゴ用の機体としてデザインされていたものの、「ジム系は味方機、モノアイ系は敵機の方が分かりやすい」との事情から、急遽ティターンズ機として登場した、という逸話が有名ですね。
また、発売時期的に劇場版Zガンダム三部作の公開時期と重なり、Zガンダムキット化ラッシュ(と勝手に命名)に恵まれてキット化が実現したようなものでした。
子どものころに旧1/144キットを作った思い出がありますが、現在のように色分けはされていなかったので、缶スプレーとマスキングテープを使っての、赤と明るいオレンジの塗分けにずいぶんと苦戦したのを今でも覚えています(^^;
同時期の量産機であるハイザックはもちろん、一説にはマラサイの発展機と言われているギラ・ドーガ等とも見比べながら、その雄姿を見ていきましょう。
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機体データ
- 型式番号:RMS-108
- 全高:20.5m
- 頭頂高:17.5m
- 本体重量:33.1t
- 全備重量:59.4t
- ジェネレータ出力:1790kw
- スラスター総推力:74600kg
- センサー有効半径:10900m
- 装甲材質:ガンダリウム合金
RMS-108 マラサイは、AE(アナハイム・エレクトロニクス)社が開発した汎用量産型MSである。
RMS-106 ハイザックの発展型として設計されており、一部武器の共有化なども図られている。
装甲にガンダリウム合金を使用することで軽量化され、ジェネレータ出力も向上させたことにより、複数のビーム兵器の使用も可能となり、ハイザックに比べてワンランク上の性能を実現している。
性能のトータルバランスが良好であり、汎用性に富んだ機体である。
また、生産性や運用性が他機種と比べて優れることが評価され、比較的多数が戦場に投入された。
AE社の政治的な判断により、地球連邦軍、主にティターンズに供給されている。
主な装備
ビーム・ライフル、右銃持ち手、ビーム・サーベル×2、サーベル刃×2、右サーベル用持ち手、左平手が付属。
左右握り拳が付属しないのが難点でしょうか。
ビーム・ライフルは単純なモナカ構造です。
左手用サブグリップが目立ちますが、可動はしません。
ビーム・ライフル下部のエネルギーカートリッジは取り外し可能。
柄の長い独特のビーム・サーベルが2本付属。
クリアイエローのビーム刃も、長さこそ標準的ですが、根元の部分が太い専用品です。
ビーム・サーベル専用の持ち手が付属しますが、その割にかなりグラつくのが難点。
何より、せっかく2本付属するのに、左手では保持できないのが残念ですね。
ビーム・サーベル基部はシールドの裏面に装備可能。
位置的に考えて、左手の方が抜刀しやすそうなんですけどね。
また、マラサイはハイザックと比較して「複数のビーム兵装を同時に使用することができる」点が特徴だったはず…やはり、左手用の武器持ち手が欲しかったところです。
2枚のブロックからなる大型のシールドは、右肩にポリキャップで接続されています。
劇場版Zガンダムで描かれた、シールドの二つ折り機構を再現可能です。
キット化の企画当初はこの機構は無かったそうですが、劇場版Zガンダムに合わせて急遽取り入れたギミックなのだとか。
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各部ディティール
ハイザックと同じくザク系の機体ですが、下半身のボリュームなどにドム系の流れも感じられます。
モノアイはホイルシールで再現。
モノアイの可動ギミックなどは特にありません。
顔のど真ん中に合わせ目があるのが難点。
合わせ目処理が難しそうな部分です。
設定通りの長いアンテナは、今どきの軟質樹脂製ではないので、くれぐれも折らないよう注意が必要です。
側面の丸い部分はバルカン砲になっていますが、エゥーゴ用の機体としてデザインされていた頃のコックピットハッチの名残でしょうね。
旧キットで一番塗分けが難しかった部分(笑)。
この色分けとパーツ分割には感激です。
気になるのは前腕部の合わせ目程度でしょうか。
関節部分のグリーンの動力パイプまで見事な色分け。
あまり目立ちませんが、肩アーマーには合わせ目があります。
左肩のスパイクアーマーは合わせ目処理が必要な部分。
右肩アーマーにも合わせ目がありますが、こちらはシールドのおかげであまり目立ちません。
バックパック上部のセンサーは、グリーンのホイルシールで再現。
大小のスラスターノズルもきっちり再現されています。
太腿部は合わせ目がありますが、脛部のパーツ構成は見事です。
脛部リアは独特のパネルラインを生かし、合わせ目が目立たないパーツ構成になっています。
脚部のスラスターノズルも見どころの一つ。
足裏には肉抜きも無く、設定画のディティールを忠実に再現しています。
可動ギミック
肘や首関節の可動範囲は標準的ですが、サイドスカートが大きく動くこともあり、股関節の柔軟性は大したものですね。
右肩は水平まで持ち上がりますが、左肩はボールジョイント接続のスパイクアーマーが干渉し、あまり上がりません。
腰部関節は多少回転できる程度。
フロントスカートが左右一体で動くほか、サイドスカートは全く干渉なく動かせます。
左右一体ではありますが、リアスカートまで可動するのは珍しいですね。
膝や足首関節の可動範囲は標準的。
かなり太ましい脚部デザインを考慮すれば、まずまずです。
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他キットとの比較
ハイザック、ガルバルディβと比較
HGUC 012 ハイザック及び、HGUC 212 ガルバルディβとの比較。
ハイザックの発展機だけあり、頭頂高はほぼ同じですが、ガルバルディβよりは少し低め。
同時期の連邦軍とティターンズを支えた量産機同士、絵になるスリーショットです。
設定上はハイザックと共有しているビーム・ライフルですが、残念ながらサイズが合わず、ハイザックに持たせることはできませんでした。
ギラ・ドーガと比較
HGUC 091 ギラ・ドーガとの比較。
ギラ・ドーガはマラサイの発展機とする説もあり、並べてみると確かに相通じる部分があるように思えます。
特にこの二つ折り機構を持つシールドは、搭載位置こそ違うものの、似ているような気がします。
ガンダムMk-Ⅱと比較
HGUC 193 ガンダムMk-Ⅱ(エゥーゴ仕様)との比較。
ジャブロー基地で激戦を繰り広げた2機を並べてみると、全体のボリューム感ではマラサイが勝るものの、頭頂高は若干低いですね。
頭頂高17.5mという設定を反映しているのでしょう。
ポージングギャラリー
おわりに
既に10年以上前のガンプラではありますが、可動範囲や色分け、ディティールなどHGUCシリーズのレベルが上がりつつある時期だったことを感じられます。
その一方で、左手で武器を保持できないのが最大の不満。
複数のビーム兵器を同時に使用できることが特徴のはずなので、ぜひビーム・ライフルとビーム・サーベルを両手持ちさせたかったところですね。
リヴァイヴされたガンダムMk-Ⅱの相手役を務めさせるもよし、他の量産機と並べるもよし、楽しみ方は色々とありそうです。

HGUC 1/144 RMS-108 マラサイ (機動戦士Zガンダム)
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