はじめに
今回の記事は、「HGUC 150 ネモ 1/144スケールキット」のガンプラ素組みレビューです。
本来は、前回レビューしたマラサイがエゥーゴの主力機となるはずが、政治的取引でティターンズに導入されたため、代わりにネモがエゥーゴに導入されたというちょっとした因縁があります。
劇中ではジャブロー攻略戦で初登場して以来、終盤までエゥーゴの主力機として出ずっぱりだった印象がありますね。
ジム系の例に漏れず「やられ役」に徹していましたが、PS2ソフト「ガンダム vs Zガンダム」等のゲームでは、低コストな量産機ながら「斬り合い上等!」な格闘機として活躍していたイメージもあります(^^;
そんな名機(?)ネモの雄姿を、じっくりと見ていきましょう。
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機体データ
- 型式番号:MSA-003
- 全高:19.5m
- 頭頂高:18.5m
- 本体重量:36.2t
- 全備重量:55.6t
- ジェネレータ出力:1620kw
- スラスター総推力:72800kg
- センサー有効半径:10020m
- 装甲材質:ガンダリウム合金
MSA-003 ネモは、エゥーゴとAE(アナハイム・エレクトロニクス)社が共同で開発した迎撃用量産型MSである。
ビーム・ライフルはジムⅡ、ビーム・サーベルはリック・ディアスのものからの流用だが、ジェネレータ出力や装甲材質(ガンダリウム合金)などの基本性能は、ジムⅡやハイザックと比べてはるかに優秀である。
ジム系の常として、汎用性、生産性が高く、グリプス戦役におけるエゥーゴの主戦力として多数が戦場に投入された。
主な装備
ビーム・ライフル、右銃持ち手、シールド及びジョイントパーツ、ビーム・サーベル×2のほか、左右平手、左右握り拳、左右サーベル持ち手が付属します。
手首パーツが豊富なので、やられ役としての表情付けには困りませんね(^^;
リック・ディアスには1本しか装備されていなかったビーム・サーベルが、ネモには2本付属します。
クリアグリーンのサーベル刃も珍しいですね。
ゲーム等ではイエローだった気がするので、他キットのビーム刃を流用するのも良いと思います。
ビーム・サーベル基部は腰部背面に装備可能。
リック・ディアスのサーベルラックは動かしているうちにポロっと落ちてきていましたが、ネモのサーベルラックは保持力も充分で、勝手に落ちてくることはありません。
差し替え式でシールドの伸縮機構を再現。
旧キットには無かったギミックです。
腕部への装着は専用のジョイントパーツを使用し、2種類の装着方法が選べます。
ジムⅡと同型のビーム・ライフルが付属。
センサーは赤いホイルシールで再現され、左手用サブグリップは可動します。
右銃持ち手の手首関節は角度がついており、ビーム・ライフルをまっすぐには構えられません。
これは一足先に発売されたユニコーンVer.が装備するジム・ライフルを構える際、腕への干渉を避けるための措置。
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各部ディティール
ジム系の中でもとりわけ直線主体のデザインだけあり、かなりかっちりとした造形になっています。
惜しいのは色分けで、機体各部の赤は全てホイルシール。
HGUC100番台中盤のキットは、どういうわけか色分けをシールに頼るキットが多く、このネモもホイルシールをすべて丁寧に貼るのには、結構な時間がかかります。
まるで箱を組み合わせたかのような、カクカクとしたデザイン。
胸部下の赤はもちろんホイルシールです。
前腕部などの合わせ目は目立たない構造になっています。
バイザーは、シルバーのホイルシールの上にクリアオレンジのパーツをかぶせて再現。
おでこのイエロー、頭頂部のグリーンのセンサー、そして首のグレーまでホイルシール。
後頭部のグリーンのセンサーもホイルシールで再現。
側面には合わせ目があります。
前腕部の外側は合わせ目が出てしまいます。
肩アーマーのスラスターはホイルシールで再現。
手首関節部のグレーもホイルシールです。
肩アーマーの上面には合わせ目あり。
バックパックのスラスターノズル周辺のディティールはとても精密で、このキットの目玉となる部分です。
脚部は合わせ目が出ないよう工夫されています。
大小スラスター周りの赤は、もちろんホイルシールを使用。
足首周辺にちらりと見えるムーバブル・フレームは、ガンダムMk-Ⅱや百式とのつながりを感じさせる部分。
足裏には肉抜きも無く、設定画のディティールを忠実に再現しています。
可動ギミック
肘及び首関節の可動範囲は標準的なものですが、肩周りと股関節の柔軟性は特筆ものです。
肩関節は引き出し式で大きく前方にスイングすることが可能。
ビーム・ライフルも両手で構えやすくなっています。
フロント及びサイドアーマーがそれぞれ可動するほか、腰部は回転と若干のひねりが可能。
膝関節の可動範囲は標準的ですが、足首は大きく前方に動かせます。
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他キットとの比較
ジムⅡと比較
プレミアムバンダイ限定のHGUC ジムⅡ(エゥーゴカラー)との比較。
ともにエゥーゴを支えた量産機同士ですが、足の長さが随分違いますね。
頭頂高はほぼ同じですが、ジムⅡの方が足(特に脛部分)が長くなっています。
設定上はジムⅡの方が若干小さい(18.1m)はずなんですけどね。
ジム・スナイパーⅡと比較
HGUC 146 ジム・スナイパーⅡとの比較。
一説によると、ネモは一部ジム・スナイパーⅡを参考に設計されているのだとか。
確かによく見てみると、長方形のフロントスカート、バックパックや脚部スラスターなど、いくつかの共通点が見いだせますね。
ガンダムMk-Ⅱ、百式と比較
HGUC 193 ガンダムMk-Ⅱ(エゥーゴ仕様)及び、HGUC 200 百式との比較。
ジャブロー攻略戦では多数のネモが戦線に投入され、ガンダムMk-Ⅱや百式と共に行動していました。
実はこの3機、頭頂高はいずれも18.5mと同一のはずなんですが、ネモが若干小さく見えてしまいます。
リック・ディアス、ディジェと比較
HGUC 033 リックディアス(クワトロ・バジーナカラー)及び、HGUC 219 ディジェとの比較。
リック・ディアスは指揮官機であり、ネモ隊を引き連れていたイメージがあります。
ディジェもアムロが乗り込み、キリマンジャロ攻略戦などで多数のネモ隊を指揮していましたね。
マラサイと比較
HGUC 052 マラサイとの比較。
もしマラサイがエゥーゴに、ネモがティターンズに導入されていたらどんなカラーリングになっていたのか…そんな妄想をしながら塗装するのも面白そうです(^^;
ポージングギャラリー
おわりに
先に発売されたジムⅡを上回る可動範囲を誇り、バリエーション豊かな手首パーツも相まって、量産機らしからぬカッコいいポーズがバンバン決まります。
欠点は設定よりも若干小さい気がすることと、ホイルシールの多さでしょうか。
実際に比べたわけではありませんが、旧1/144キットのネモはもう少し大きかった気がします。
Zガンダム主役機の脇を固めるもよし、同じエゥーゴ陣営の僚機と並べるもよし、ティターンズの敵機を相手にやられ役を演じるもよし、多彩な楽しみ方がありそうですね。

HGUC?1/144?MSA-003 ネモ (機動戦士Zガンダム)
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